プノンペンから150km離れたコンポンチャムでもメコン川を横断させるための橋をカンボジアと中国が共同で建設しています。
- kawakami
- 2020年1月31日
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プノンペンから150km離れたコンポンチャムでもメコン川を横断させるための橋をカンボジアと中国が共同で建設しています。カンボジア国内だけでなく周辺国との物流も多くなってきた現在ではメコン川横断のための橋建設が急がれます。
カンボジアの首都プノンペンから北東に約150km行ったところにコンポンチャム州という場所があります。
コンポンチャム州は人口約90万人です。
10年ほど前までは約160万人が住んでいるカンボジア最大の人口を誇る州でしたが、今ではその50%近くの人がプノンペンへ移住してしまいました。
州都コンポンチャムは、プノンペン中心地から国道6号線を走ってきた道にある街で、途中から国道7号線として名前が変わりますが、隣国ラオスまで続いている唯一の国道であるため、このコンポンチャムはとても重要な場所にあることがわかります。
このメコン川沿いにあるコンポンチャムですが、2001年に日本のODAによって全長1500m、全幅13.6m、建設費5600万ドルの「きずな橋」と呼ばれる大きな橋が架けられ、メコン川で分断されていた国道7号線は橋で繋がりました。
そしていま、コンポンチャム州には第2の橋が架けられています。
橋の建設がおこなわれているのは、コンポンチャムにある「きずな橋」より北に30kmほど行ったスタントランと呼ばれる街にあります。
スタントラン橋は、全長:1131m、全幅13.5m、建設費5700万ドルです。
このプロジェクトはカンボジア政府以外にも、中国政府からの資金も提供されており、2018年2月から始まった建設工事は、2019年12月の時点で75%まで進捗が進みました。
2021年初頭には竣工する予定です。
いまはカンボジア国内だけでなく、周辺国のベトナム、ラオス、タイとの人や物の往来が多くなってきたため、メコン川を渡るためには船を使うのではなく、橋を建設する必要が各地ででてきています。
いままでは、メコン川を渡るためにトラックの荷物やバスの乗客が一度降りて、船で対岸へ行く必要がありました。
そして対岸で別のトラックやバスに乗り換えなければならなかったのです。
しかし新しい橋を建設することで、わざわざ車から降りる必要がなくなり、そのままラオスとプノンペンを行き来できるようになりますし、インドシナ半島を横断する列車も通すことが可能となります。
これによって移動にかかる時間やコストが大幅に削減することができますし、さらに地域の活性化にも大きく貢献していくと予想されます。
こういったメコン川を横断させるインフラ整備に中国政府が積極的にでてきているのは、まさに一帯一路政策のひとつだとも言えそうですね。