これからのカンボジア都市開発から水上交通網の発展が予想できました。プノンペンは水の都になるのか?
- kawakami

- 2019年1月31日
- 読了時間: 3分
この橋はプノンペン中心地とチョロイチャンバー地区を結ぶ橋が架かっていて、日本のODAと中国のODAで建設されたというお話をしました。
日本のODAで建設されたものは、カンボジア日本友好橋と呼ばれ、1963年に完成しました。
そのあと2010年には、その隣に中国のODAで建設された中国橋が架かったことで、さらに多くの車やトゥクトゥクが通れるようになり、チョロイチャンバー地区の交通の要所になっています。
そんなチョロイチャンバー地区にスマートシティが建設されるわけですが、年々交通量が増加することは私達でも容易に想像することができます。
そして日本橋&中国橋に集中してしまうことで交通渋滞の原因となってしまいます。
そこでカンボジア政府は、交通ルートの分散化をはかるため開発業者にある提案をだしました。
「チョロイチャンバー地区の開発をするなら橋を架けなさい。」
「橋を架けるのであれば、開発許可を出しましょう。」
というものです。
上の図でいうと日本橋&中国橋のすぐ上にあるものですね。
現地へ行ってみると、すでに建設工事は始まっていました。
この写真はすこし前のものになりますので、いまはもっと橋らしくなっていると思います。
これからのプノンペン都市開発(とくに東部ニューエリアや北部エリア)にはメコン川の架橋工事が絶対的に必要ですし、チョロイチャンバーが半島になっているため水上交通網の要所にもなってくるとおもいます。
チョロイチャンバー半島の西側に流れるのはトンレサップ川で、上流にはアンコールワットで有名なシェムリアップの街があり、東側にはメコン川が流れています。
メコン川の上流はミャンマー、タイ、ラオス、中国まで続いていて、下流にはベトナム、南シナ海にでることができます。
じつは、このメコン川は昔からカンボジア(とくにプノンペン)の貿易航路のひとつとして、とても重要な役割をもっています。
というのも、海港であるシアヌークビルまでは約240km。車で5時間近くかかってしまうため、トラックや電車では時間とコストがかかり、大きなロスがでてしまいます。
しかし、メコン川の河川港を使うことによって直接物資をプノンペンまで船で運ぶことが可能になるため、時間もコストも大幅に下げることができました。
チョロイチャンバー地区は、物流のだけでなく観光や交通機関としても重要な場所になります。
それがプノンペンの北から南まで運行される水上バスのバスターミナル設置です。
この水上バスについては、また違うところでお話させていただきますが、川沿いにバスターミナルを設置することで、通勤者や観光客など人々にとって大変便利なものになっています。
いまのプノンペンには、ほとんど橋が架かってませんが、何年後かには驚くほど違う風景がみられることを期待しています。
そしてメコン川とうまく付き合っていく、水の都プノンペンとして発展していくのでしょうね。




